標高約1000mに位置する軽井沢ですから、冬の暮らし方は都会とは大きく異なります。
基本的なことを知っているだけで、トラブル回避につながることも多いのでこの機会に冬の軽井沢の暮らし方をご確認ください。
雪が少なくても路面の凍結に注意!
冬季の晴天率は9割と高いため、降雪量はそれほど多くありません。しかし、1月・2月の平均気温は−4℃、朝方は−15℃近くまで下がることもあるので、一度雪が降るとなかなか溶けず、昼間溶けても再び凍るといったことが繰り返されます。天気が良くても路面は凍っているということがよくあるで、足元には常に注意が必要です。
スタッドレスタイヤの装着は必須です
積雪よりも凍結による危険性が高い軽井沢では、初雪が降る前にスタッドレスタイヤに交換しておきましょう。凍った坂道を上る際は、FRよりも、FFや4WDですとより安心です。
車の下回り洗浄をこまめに
寒冷地の道路には、凍結防止のため塩化カルシウムが散布されることがあります。水に溶けると発熱するため融雪剤として使用されますが、一方で金属の酸化被膜を破壊するため、金属が錆びる原因にもつながります。気づかないうちに錆が広がり、マフラーが脱落したり、故障の原因になることも少なくありません。冬季に寒冷地の道路を走行した際は、こまめに下回り洗浄を行い、塩化カルシウムを洗い流しましょう。
転倒を防ぐために
玄関周りやアプローチなどに塩化カルシウムを撒いておくと便利です。しかし、多少なりとも人体にも影響を及ぼす可能性があるため、肌に付着した場合は洗い流しましょう。転倒を防ぐためには、玄関周りや庭には滑りにくい石を使用する、滑りにくい靴を履くなど、寒冷地に適した対策も必要です。
家の寒冷地対策
軽井沢で快適に暮らすには、北海道並みの寒冷地対策が求められます。東京では45cm程度の基礎工事も、軽井沢では70cm以上。家全体を断熱材でしっかりと包み込む、魔法瓶化の工法が好まれます。そのため、関東エリアで家を建てる時よりも2割程度建築費が高くなるといわれています。暖房設備もしっかりと家の中が暖まるものを、地元の業者に相談しながら選ぶのがオススメです。
天気の良い朝は車のフロントガラスが凍るため、暖機運転に時間がかかります。スノーブラシやスクレーパー、解氷スプレーも必需品。ガレージやカーポートがあるととても便利です。
床暖房+FFヒーターなど、暖房設備を2種類組み合わせるのがオススメです。ヒートショックを起こさないように家全体が均一に温まるようにするのが良いです。
別荘に薪ストーブを使用するケースが多いですが、薪は1年ほど乾燥させたものでないと燃えづらいので、薪の調達方法も考えて導入を検討したほうが良いです。また、煤がたまりやすい煙突は、掃除を怠ると火事の原因にもなるので気をつけましょう。
★本誌30ページで薪ストーブに関する詳細を掲載しています。参考にしてみてください。