軽井沢で長年愛されてきた紅茶の味を引き継いで
土岐:八島さんは元々東京にお住まいでしたよね。こちらに移住をされて、こういったお店を持つことになったのはどのような経緯だったのでしょうか
八島さん(以下:敬称略):結婚式を軽井沢で行ったことがきっかけで軽井沢が好きになり、移住を決めました。移住後に夫とよく通っていたお店(コクーンティーガーデン)があったのですが、そちらのお店がコロナ禍で閉店することになったと聞き、夫も私も大好きなお店だったので、どうにかこの味を残せないかと考え、オーナーの緑川さんにご相談をしました。その結果、新しくGOOD HABITというお店を作る形で緑川さんの大切な紅茶を引き継がせていただくことになりました。ちょうど同じタイミングで、追分の商業施設stillでカフェができないかという話があったので、まずは軽井沢の追分でお店を構えました。その後、建築会社様とのご縁があり現在の佐久店に2023年4月に移りました。
土岐:コクーンティーガーデンの緑川さんにはどういった形で関わってもらっているのでしょうか
八島:開業時は茶葉の仕入先や配合など緑川さんが長年培ってきたものを教えて頂き、お店にも立っていただきました。現在は新しいスタッフが入る度に紅茶の研修をしていただいたり、紅茶の品質の担保や、新メニューの開発に携わっていただいています。
土岐:ドリンクメニューに関しては主に緑川さんにお力添えいただいているんですね。フードも素敵なメニューが多くありますが、こちらのメニューはどのように考案されたのでしょうか
八島:フードは別の仕事で出会い、友人になったフレンチのシェフである井口和哉さんに相談させていただきました。追分のお店は約五坪と小さかったので、テイクアウトしやすいスコーンを考えました。紅茶にもぴったりですし!
「シンプルで美味しいスコーンを作りたい」と、井口さんに相談してレシピを考案いただきました。移転後の佐久店はイートインスペースも作れましたので、スコーンの種類も増やし、物販スペースも拡大しました。
土岐:物販はどのような商品を取り扱っているのでしょうか
八島:GOOD HABITのオリジナル商品も置いていますが、主に地域のクリエイターやつくり手の方々の商品を中心に、生活を彩ってくれるものを揃えています。また、観葉植物も販売しています。実際に飾ってある姿を見ながら、家に飾る姿をイメージしてお買い物を楽しんでもらえればと思い、店舗空間に飾って販売しています。
土岐:以前の店舗も雰囲気がありとても素敵でしたが、移転後の店舗も開放的でとても素敵な空間ですね。空間をつくる上でこだわったことはありますか
八島:施設のオーナー様とは、さまざまな人が集う場所にしていきたいね、と話していました。(店舗は建築会社のモデルルーム兼事務所と同じ建物内にあり、間仕切り等がない空間になっている)。そのため、建築資材も公共の施設などでよく使われている部材を使うことで、どんな世代の方にも親しみをもっていただけるように心がけました。(インタビュー中も実際に様々な世代のお客様がご来店されていました)また、この場所は目の前に公園があり緑が豊かですので、その雰囲気をお店の中にも繋げて、中と外の中間のような場所を作りたいと思いました。店内に植物を多く入れているのもそのためです。
土岐:最後に、店名にもなっているGOOD HABITの由来を教えてください
八島:GOOD HABITとは「いい習慣」という意味です。一杯の紅茶が美味しかったり、友人との会話が楽しかったり、見上げた空が青かったり。ほんのちょっとしたことでも私たちの気分は良くなりますし、今日という日がいい1日になるような気がします。そういった小さな「いい時間」が積み重なって「いい習慣」になっていくキッカケの場所になれたらと思い、この店名にしました。
GOOD HABIT(グッドハビット)
〒384-0031
長野県佐久市佐久平駅南9-1
営業時間 9:00-17:00
㊡ 火曜日
駐車場 有
(RENOEL施設共用駐車場 10台)