ホーム>軽井沢グルメ探訪記>軽井沢グルメ探訪記「E.Bu.Ri.Ko(エブリコ)」

軽井沢グルメ探訪記「E.Bu.Ri.Ko(エブリコ)」

全国各地から美食家の集う軽井沢。
そんな軽井沢で人気のある気になるグルメを3店舗取材してきました。

自然の恵を存分に活かした本格フレンチ

秋元:早速ですが、内堀さんの経歴を伺っても良いでしょうか

内堀さん(以下敬称略):東京調理師専門学校を卒業後、都内のレストラン数軒で修行をし、26歳で長野県松本市にあるオーベルジュのシェフに就任しました。この頃から天然キノコに興味を持ち、キノコ料理の研究をはじめ、2000年に世田谷「ラ・ビュットポワゼ」副料理長、2003年に恵比寿「マッシュルーム」副料理長を経て2011年に軽井沢で独立しました。

秋元:様々な食材がある中できのこを取り扱おうと思ったきっかけはどういったきっかけだったのでしょうか

内堀:料理修行時代に、ヨーロッパから輸入される高額な天然キノコの同一種が日本に多く存在していることを知り、自分で探してみたいと思いました。実際に探してみると、多くのキノコを見つけることができ、キノコの世界に引き込まれました。それから天然キノコの学習を続ける中で、それらを活かしたフランス料理をご紹介したいという思いが強くなり今の形に至ります。

メインの和牛芯玉肉のグリエ。ポルチーニのひとつススケヤマドリダケが添えられている

秋元:軽井沢で独立されたのはどのような経緯だったのでしょうか

内堀:恵比寿の「マッシュルーム」在籍時、クーカルのイベントで軽井沢に一週間滞在した時に、町内に多様なキノコが発生している事を知り独立開業するなら軽井沢だと思いました。自身でキノコ採集しながら仕事ができると考えたからです。又そのような料理を望むお客様が多くいることも、軽井沢を選ぶ大きな要因になりました。もうこちらで開業して12年になります。

秋元:軽井沢で出店してみて、東京と軽井沢はどんな違いがありますか

内堀:自然が近くにあるので、季節感を強く感じることができます。またそのような料理を提供しやすいと思います。

秋元:ランチやディナーではかなり限られた組数のみのご案内をされてらっしゃいますよね

内堀:いらっしゃったお客様皆さまに丁寧におつくりした料理を提供したく、組数を厳選させていただいています。現在はランチは2組、ディナーは3組、最大8名までです。

香りを楽しめるようにと提供する器にもこだわった20種の天然きのこのポタージュ

季節の味を愉しむ

秋元:きのこと言えば秋のイメージがありますが、秋冬のオススメのきのこはどんなものがありますか。

内堀:秋のお薦めキノコは沢山ありすぎて伝えきれませんが、中でも天然マイタケ、オオツガタケ、ホンシメジなどが私は好きです。冬は天然ヒラタケ、国産黒トリュフなどがおすすめです。

秋元:E.Bu.Ri.Koのお店の名前にはどんな意味が込められているのでしょうか

内堀:エブリコは、キノコの名前です。西洋の言葉の様な響きですが実は日本語です。(恵・布・里・古)エブリコは「さるのこしかけ」というキノコの仲間であり、人類ととても深い関係があります。縄文時代には、このキノコの仲間を火熾しの道具として常備携帯したり、また粉末にすると胃腸薬にもなりました。E.Bu.Ri.Koでは、人類とキノコの関わりをレストランの料理という形でご紹介させていただきたいと考えております。キノコと季節の素材の組み合わせで楽しいひと時をお過ごしいただければと思い、この名前にしました。

秋元:内堀さんにとってE.Bu.Ri.Koはどんなお店・どんな場所ですか

内堀:キノコや様々な素材たちの素晴らしさを、ゲストにお伝えする場だと思っています。心地良さと、新しい体験を提供できる場所を目指しています。

秋元:最後に読者の方へ一言コメントをお願いします。

内堀:キノコの世界はとても楽しいです。ぜひお出かけください。お待ちしています。

軽井沢駅より徒歩15分
碓氷軽井沢インターチェンジから車で20分

E.Bu.Ri.Ko(エブリコ)

〒389-0102 長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢1157-6
☎0267-42-3033

営業時間
ランチタイム 11:00~最終入店12:00 CLOSE14:45
ディナータイム17:30~最終入店19:00 CLOSE22:00
㊡ 水・木曜日(冬季休業あり)

駐車場 有4台(1組1台にてお越しくださいませ)

一晩で姿を消してしまうという非常に採取が難しいササクレヒトヨタケを用いた前菜。
口に入れた瞬間にきのこの香りが口いっぱいに広がる香茸を贅沢に練りこんだ生キャラメル