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軽井沢ライフの醍醐味 暖炉&薪ストーブ~揺らめく炎に心が和む癒しのひととき~

明治時代、A・C・ショーにその価値を見出されて以来、国内有数の避暑地として愛されてきた軽井沢。夏の暑さを凌ぐ避暑のための別荘として建てられたにも関わらず、古くから暖炉や薪ストーブが当たり前のように設置されてきたのはなぜでしょう。


軽井沢は標高1000mに位置するため、夏の冷涼な気候が心地よく避暑に最適でした。一方で、夏とはいえ、朝晩の冷え込みや霧の街ならではの湿気の多さに暖をとる必要を感じた先人たちは、別荘に暖炉を設置するようになったのです。由緒ある別荘には煙突が立ち、その様が 「軽井沢の別荘」 として定着し、煙突のある別荘を構えることが一つのステータスにもなりました。

初期の暖炉には浅間の焼石や河原で拾った石が使われ、昭和に入ると鉄製の薪ストーブも普及。地元の板金職人により手作りされたものは 「軽井沢ストーブ」 と呼ばれ、人気となりました。その後、海外製の薪ストーブも広まり、技術の発展により進化しながら、軽井沢の別荘には様々なスタイルの暖炉や薪ストーブが設置されるようになりました。

暖炉や薪ストーブには乾燥した薪を使いますが、間伐材を圧縮成型した木質ペレットを燃やすペレットストーブも人気です。また、近年、バイオエタノールを燃料とするバイオエタノール暖炉も登場しました。二酸化炭素の排出量が少なく、煙突の設置が不要で、気軽に好きな場所に設置できることから、インテリア性の高い暖房器具として注目されています。

静寂に包まれる森の中で、揺らめく炎を眺めながらリビングでゆったりとくつろぐ…、これこそが軽井沢に別荘を構える醍醐味と言えるでしょう。

01 家に合った大きさを選ぶ

暖炉や薪ストーブの暖房能力は、おおよそ本体サイズに比例すると考えられます。カタログにある「サイズ」「暖房能力」「最大暖房面積」などの数値が参考になります。使用用途によってデザインも異なるので、様々なメーカーのものを比較検討すると良いでしょう。

02 燃料もいろいろ

一般的に暖炉や薪ストーブといえば、薪を燃料とするケースが多いですが、間伐材を圧縮成型した木質ペレットを使用するペレットストーブ、バイオエタノールを燃料とするバイオエタノール暖炉も登場しています。

03 安定した薪の供給先を確保する

何よりもまず検討しておきたいのが薪の調達方法です。木を調達してカットすればそのまま薪になるわけではありません。薪の含水率は20%以下が望ましいとされるため、針葉樹なら3ヶ月~半年、広葉樹なら1年以上乾燥させる必要があります。ご自身の生活スタイルに合わせて、どのように薪を調達するのが良いか、事前に検討しましょう。

◆薪業者に依頼する
薪業者にお願いすれば、燃やすのに最適なものをご希望の日にちまでに調達してくれます。薪小屋に積み上げてもらうまで、家の庭に運んでもらうまで、木を調達してもらうだけ(自分で家まで運ぶ)など、ご希望に応じて料金設定が異なる場合が多いです。

◆自分で薪を作る
軽井沢には無料で木をもらうことができる貯木場があります。木の種類は選べませんが、量は豊富です。木をもらってきたら適当な長さにカットし、薪割りを行い、薪小屋に並べて乾燥させます。乾燥期間は木によって異なります。重労働ではありますが、時間に余裕があるようでしたら楽しみながら作業するのもおすすめです。

04 メンテナンスの基本

シーズン前(夏~秋)
本体を点検し、こびりついた煤を落とし、損傷具合に応じて消耗品パーツを取り換えます。煤やヤニの状態によっては煙突掃除を行う必要もあります。補修や修理が必要な場合には時間がかかることが多いので、定期点検を早めに行い、余裕を持ってシーズンを迎えられるように準備するのが理想です。

シーズン中(秋~冬)
ストーブへの煤の付き具合や火の勢いに注目し、十分な温かさが得られているか日々観察するようにすると良いです。炉床部分を高温から保護するためある程度灰を残しておく必要がありますが、余分な灰はこまめに片づけ、常にきれいに、安全に利用できる状態にしておきましょう。

シーズン後(春)
シーズンが終わったらひと通り本体の点検を行い、この時点で気づいた点は修理してしまいしょう。使用後放置したため、半年後に損傷が広がってしまったというケースも見受けられます。