これからの季節、蟻やハチなどの害虫駆除の相談が多くなってきます。そこで、害虫駆除のプロ
「有限会社 フェイス」の萩原さんに別荘利用における害虫対策についてインタビューしました!
ウッドデッキや建物内に出てくる黒アリについて
橋本:「なぜ初夏に建物の中やウッドデッキに蟻が出るのでしょうか?」
萩原さん(以下敬称略):「蟻はとにかく水気を好むものです。湿度が高くなる季節となればおのずと発見する機会が多くなります。床下が低い建物や雨ざらしになったウッドデッキなどは水分の宝庫ですから被害に遭いやすいものです。」
橋本:「蟻は湿った木材を食べているのでしょうか?」
萩原:「シロアリは木を食べ栄養にしていますが、黒アリは実は食べているのではなく〝巣〟にする為にほじっているのです。またその結果木を腐らせることが多いのですが、そこに付着する菌を餌にしているのです。自分で菌を栽 培してそれを食べる、そういったことができるのが黒アリです。」
橋本:「どうしたらそういった被害をなくせますか?」
萩原:「なくすことは非常に難しいでしょう。対策としてはウッドデッキなどは目に見えるところはこまめに塗装をかけて防水をするのも効果的とおもいますが、支えになっている根太の部分は塗装をかけることが難しいですね。比較的安価で加工しやすい米松材などでなく、セランガンバツやイペといったハードウッドなどは蟻の被害に遭うことはほとんどないようです。根本的に使用する木材を見直すことも良いかもしれませんね。」
橋本:「なるほど。ただ現状簡単にはそのように変えることも難しい場合もありますよね、そういった方におすすめの対処法などはありませんか?」
萩原:「先にお伝えした通り、水から守ることが大事です。落葉なども放っておけばそこに溜まる水分が放湿されずまた水分が溜まります。そういった状況を自衛することから始めるのが良いとおもいます。」
スズメバチなどの蜂について
橋本:「暖かくなってきて木々も色づいて、居心地の良い季節になってきましたが、蜂による被害も増えてくる季節です。防除する方法などはありますか?」
萩原:「実をいうと、害虫駆除業界で蜂の防除に効く薬剤などはほとんどありません。言ってしまえば作らせないということは不可能に近い状況です。」
橋本:「蜂は蟻のように好むものなどはありますか?」
萩原:「蜂と蟻は実は似ているところが多いのですが、蜂は水分を好むというようなことはありません。ただ甘い香りを好むため、香水や整髪料、最近では柔軟剤の臭いに反応して近寄ってくることもあります。」
橋本:「巣が作られやすい場所といえばどういったところでしょうか?」
萩原:「蜂が巣を作るのは、蜂にとって〝安全とおもわれる場所〟です。天敵の鳥やクマなどから幼虫(蜂の子)を守るため、それらに狙われにくい軒下や住戸の壁の中などが多いものです。雨風を防げるウッドデッキの下なども最近では作られやすい環境になってます。また越冬した女王蜂が自分のいた巣の近くに新たに巣を作ることも、そこが安全とわかっていての習性です。」
橋本:「もし蜂を見つけたらどうしたら良いでしょうか?」
萩原:「まず目に見えるところに蜂の巣がある場合はむやみに近づかないことですね。蜂は〝臭い〟と〝振動〟に敏感です。また黒っぽい色にも攻撃的になります。これは天敵であるクマの色に似ている為、本能的に防衛本能が働くようです。目に見えないところで蜂が巣を作っている場合もたくさんありますが、その場合は蜂の出入りがどこで行われているかをよく観察することが大事です。」
橋本:「注意を始めるのはいつごろからがよろしいでしょうか?」
萩原:「そうですね、例年だとGW明けから女王蜂が巣作りの物色を始めます。スズメバチもアシナガバチも作り始めはとっくりをひっくり返したようなかたちで見分けがつきにくいのですが、6月頃になるとスズメバチの場合あっという間に巣が大きくなることもあります。これは卵がかえって働きバチが増え労働力が増えるためです。気温が高くなるにつれて活発になり、お彼岸あたりを過ぎると凶暴になります。早期段階で気づいて退治することがおすすめですが、そのためには常日頃から観察する必要があります。」
橋本:「別荘だとなかなかできないですよね。」
萩原:「だからロイヤルさんのように別荘管理部があるんですよね。」
橋本:「おっしゃる通りです(笑)」
ご協力会社様情報
有限会社 フェイス
ビルや公共関係の清掃を中心に、害虫・有害鳥獣駆除等のサービスを行っています。
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