軽井沢の食通たちを魅了する至高の焼き鳥
素材の特徴を活かした絶妙な焼き加減で提供されるコース料理
喜んでいただける良い方向へ
常に挑戦し続ける姿勢
渡邉 メニューは基本お任せとのことですが、コンセプトなどありますか?
土屋慶典さん(以下敬称略) 数多く焼いている中で、美味しく焼くというこだわりに付加価値を付けていきたかったんです。高級な焼き鳥とは何かを考えているときに、お寿司屋さんからイメージを得て、江戸前寿司と焼き鳥をかけ合わせたらこれに勝る焼き鳥はないと思って。かといって、それは何かと。ただ焼き鳥を焼き続ければいいというものではないので。なので、お店をオープンしてから試行錯誤しながら、少しずつ形を作り始めました。季節によってお料理ものを合間に入れながら、インパクトから始まって、徐々にすっきりしていっていただくようなイメージです。鶏は佐久平の銘柄鶏である「信州福味鶏」と上田の「とや原ファーム」さんの「信州黄金シャモ」を使い分けて。地鶏は旨味もしっかりしていて美味しいと思いますが、全体通してしっかりした味が続くというイメージがないことと、旨味が強い鶏だけが美味しい鶏ではないというイメージが強いので、銘柄鶏の福味鶏を使っています。
珠久 どちらも地元の鶏を使っているんですね。
土屋 もちろん、全国いろんな鶏がいますが、一番良い状態が仕入れられるのは近場の鶏かなと。他の食材もそうなのですが、最高の食材を追いかけるよりも力を入れているのは、その食材をどう活かすかですね。"鶏をどう焼くか"ということにずっと取り組んできましたが、イメージ通りに焼けなくなってしまって。それが去年の7月10日。その時大きく変わったのが、"どう焼くか"から"どういう火をいれようか"…炭の状態も同等以上に大切なんだなってことを最近特に感じていて。もちろん自信を持って焼けるように頑張っていますが、焼くに至るまでの火の状態を作り出すこともすごい大事なことだと感じています。柔らかい低温だったり、柔らかい高温だったり、表面的に強い火であったり、部位によって使い分けて。ただ、いろんなこだわりがある中でも、喜んでいただけなければ意味がないという意識が強いので、皆とも声を掛け合いながらやっています。
土屋 ①すっきり召し上がっていただくために、柚子の搾り汁と皮を使っています。②菜の花を茹で上げたお出汁に、菜の花を浸し直しています。下のマヨネーズはスダチをベースに作ってあるので、清涼感があります。③焼いていた面を返すことによって余熱を入れ、中心は優しい火で皮目だけカリッと。
土屋 ⑤オープンした日が2年前の3月20日で、丁度新玉ねぎの季節で。その時から定番になっています。レタスでお出ししたときもあるのですが、一番喜んでいただけたのが、このオニオンスライスですね。鳥嵩のスペシャリティみたいな位置付けで捉えていただいている方も多いサラダです。
土屋 ⑥もも肉は皮の下に甘い脂の層があるので、その甘みといぶし感を相性が良いショウガとお召し上がりください。
土屋 ⑦味噌漬けにしたオイルで、焼き色を重視して強めに焼いたカマンベールチーズです。シイタケと一緒に召し上がったときにまた違った香りと味わいが出てきます。
土屋 ⑨試行錯誤を繰り返しているのですが、今回はお塩で脱水した野沢菜を混ぜ込んでいます。⑩イメージとしては、和食の板前だったころの朝食です。全部ご飯にかけて食べていたのを思い出しながら。⑪少し鉄っぽさがある部位なので、表面はカリッと。中はしっとり。脂が強いのでワサビも多め。⑫優しい火を深くまで入れるイメージ。硬くなるとかではなくて、サクッという味わい。サクサク召し上がっていただきたいです。
土屋 ⑬お肉だけで召し上がっていただくとだいぶ食べ応えがあるため、下に大根おろしが敷いてあります。噛み締めるとその都度大根の良さが味わえると思うので、あえて粗目にしてあります。シャモは皮目の方の脂を落としながらカリッと焼いてあります。身の方はなるべくしっとり。
土屋 ⑭大根おろしですっきりした後に、ささみでさらにすっきりしていただいて。理由としては、最後の焼きおにぎり茶漬けを一番召し上がっていただきたいから。スープは始めのスープよりも透き通った濃厚な味わい。うちでお茶漬けを提供するとしたら、焼かなければ説得力ないかなと思い焼きおにぎりで。
鳥嵩-とりたか-
〒389-0111 軽井沢町大字長倉628-5
TEL:0267-42-1666
営業時間:17:00〜22:00
定休日:不定休
※旬のものをご提供されているため、お料理の内容や品数はその日によって異なります。